小麦粉製品は、体にとっては接着剤のようなものです。
粘着性のある塊は腸壁に付着し、消化物の流れを悪くします。そして発酵や腐敗が進み、毒素が増えて、疲労感や神経過敏、偏頭痛などの症状が現われます。このように食物の吸収がスムーズに行なわれないと、病気になりやすくなり、長い間には深刻な問題を引き起こします。
では、このネバネバした塊は何でできていて、何という名前なのでしょうか?
それはグルテンと呼ばれます。グルテンという名前は、ラテン語の「グルテン」=接着剤に由来しています。グルテニンとプロラミンが80%、アルブミンとグロブリンが20%の割合で含まれています。これらのタンパク質は、水と混ざると溶けずに結合し、グルテンリンクと呼ばれる鎖を作ります。製パンにはこれらのタンパク質を多く含む小麦粉が使用されています。また小麦粉の中には、でんぷん、脂質、ミネラル塩、空気など、グルテンの鎖の中で凝集している他の要素も含まれています。酵母を加えると、炭水化物の発酵が進み、アルコールと二酸化炭素が生成されます。
では、健康と美味しさを両立させるためには、どのようにこの問題に取り組めばよいのでしょうか?
全粒粉に含まれる食物繊維やビタミンB群のように、他の有用な栄養素も摂取できる食品に含まれる炭水化物は、「良い」炭水化物として、「悪い」炭水化物から区別しなければなりません。
一方、工業製品のように、脂肪、糖分、塩分などが多すぎて栄養バランスが悪い食品に含まれる炭水化物は、「悪い」炭水化物です。グルテンに含まれるプロラミンは、消化しにくい2種類のアミノ酸が豊富に含まれていますが、それらは体内で合成できるものであり必須ではありません。多くのアミノ酸を含むタンパク質は、時間の経過とともに小腸に蓄積されます。これらのアミノ酸は、グルタミンに変換されて脳に届き、タンパク質の合成に使用されます。
まず理解しなければならないのは、精製された小麦粉は有害ではないものの、何事もそうであるように、過剰な摂取は有害であるということです。お勧めしたいのは飲み込む前によく噛んで食べること。唾液には多くの消化酵素が含まれているので、胃液の働きを促進します。
また、生地作りにおいては、よく管理された環境で、熟成・発酵時間を72時間に延ばすなどしてください。そして全粒粉の使用頻度を増やしましょう。全粒粉は、パン、パスタ、ケーキ、ビスケットなど、甘いものからしょっぱいものまで作ることができます。精製されていない小麦粉には、ふすま、ビタミンE、ビタミンBなどより多くのミネラルが含まれています。ひよこ豆の粉は、キッチンで非常に便利で汎用性の高い粉です。生パスタ、ニョッキ、ブレッドスティック、ビスケットなどの調理にも使われます。野菜のパンを作ったり、野菜バーガーを作るのにも適しています。他にも、オート麦粉、スペルト小麦粉、トウモロコシ粉、米粉など、さまざまな粉を使うことができます。